一橋講堂
日本大学医学部

技術講習会(Wet Lab)

2019年8月3日(土)日本大学医学部キャンパス 9時半~(Cコースは9時~)16時

コース コース名 定員
A Free floating 法による脳切片を用いた免疫組織化学 15
B 免疫組織化学染色の基礎と原理 18
C 初心者のための免疫染色の基礎と実習(酵素抗体法) 12
D 蛍光抗体法による二重染色 15
E 組織切片の多重蛍光抗体染色法:同一動物由来の一次抗体を用いた多重染色 15
F In situ ハイブリダイゼーション法の実践 12
G 病理組織検体を使用したin situ ハイブリダイゼーション法の基礎と応用 20
H 顕微鏡の基本操作からFISH法、各種免疫染色における画像取得と画像解析 8
I レーザーマイクロダイセクションにおけるサンプル調整のコツとアプリケーションの紹介 15
J 全自動電気泳動装置による核酸サンプルの品質確認 10
K リアルタイムPCRによる遺伝子発現解析のポイント 12
L FFPE切片からの遺伝子変異解析法 16
M EGFR変異検査を例としたコンパニオン診断のための遺伝子解析の流れ 8
N 3次元画像解析の実際 15
O 次世代シーケンス がんゲノム解析最前線 5

 

WetLab 各コースの概要

Aコース

Free floating 法による脳切片を用いた免疫組織化学

固定したラット脳を20 ~30%スクロース液に浸漬し、凍結による破損から保護した後に急速凍結し、クリオスタットで作成した切片を用い、免疫組織化学を液体中で行う、切片浮遊 (free floating) 法についての実際を行う。講習の時間内で、待ち時間等を利用して、動物の取り扱い (特に還流固定の実際) や免疫組織化学における実際上のコツやトラブルシューティングなどについても、個々の例に対応して一緒に議論する予定である。

担当:日本医科大学・大学院医学研究科 解剖学・神経生物学分野

Bコース

免疫組織化学染色の基礎と原理

本コースでは、免疫組織化学染色の基本的な実技を行います。今回は事前に染色する切片とコントロールの切片を「パラフィン切片保存シート」に貼り付けてある切片を用います。当日は保存シートから試料を剥離しスライドグラスに取りこれを染色します。また、マイクロウェーブ装置を利用した迅速免疫染色の実演も行います。同時に集合ブロックを作るアレイの試料作りも行います。

担当:株式会社東屋医科器械・浜松医科大学腫瘍病理学講座

Cコース

初心者のための免疫染色の基礎と実習(酵素抗体法)

免疫染色は、抗原抗体反応という特異性の高い反応を利用して、組織・細胞内に存在する特定の抗原(主としてタンパク質)を可視化する方法であり、医学や生物学の研究や病理診断にはなくてはならない染色法となっています。免疫染色は大きく分けると蛍光抗体法と酵素抗体法があり、蛍光色素を標識して反応物を可視化する方法を蛍光抗体法といい、酵素を標識する方法を酵素抗体法と言います。今回は、初心者を対象とし、酵素抗体法の原理や染色のポイントなどの説明をしてから、パラフィン切片を用いた用手法による染色実習をおこないます。また、各ステップの意味を理解していただくとともに、日頃の問題点等の質疑応答もおこないます。

担当:サクラファインテックジャパン株式会社

Dコース

蛍光抗体法による二重染色

動物の組織切片を用いた、蛍光抗体法間接法による二重染色をおこないます。時間の都合から、あらかじめ準備したパラフィン切片と凍結切片を用いて、抗原賦活化から実際におこないます。一次抗体は、異なる動物で作成した2種類の抗体(ウサギ抗体とモルモット抗体を予定)を用い、適切な組み合わせの蛍光標識二次抗体を用いて、それぞれ標識します。封入後に蛍光顕微鏡で観察をして終了となります。実際におこなう手技自体は複雑ではありませんが、抗体反応の時間等を使って、細かな工夫点を説明したり、受講者の皆様からの質問等にお答えしたりしたいと思います。

担当:群馬大学大学院医学系研究科生体構造学

Eコース

組織切片の多重蛍光抗体染色法:同一動物由来の一次抗体を用いた多重染色

組織切片の蛍光免疫染色では、間接蛍光抗体法が広く用いられています。間接蛍光抗体法では、1次抗体に同一動物種の抗体を用いることができず、抗体の組み合せと選択肢が限られています。
本コースでは、蛍光チラミドと電子レンジ処理(Microwave Treatment: MWT)を組み合わせた蛍光多重免疫染色の手法により、同一動物種の抗体を複数用いた多重蛍光染色を行います。この方法はMWTにより抗体を逐次除去しながら複数色素を組織標本上に定着させるユニークな方法で、一次抗体の種類に依らず免疫染色の多重化が可能です。
従来から免疫染色で性能が評価されている抗体を複数組み合わせた免疫染色が可能になる有益な手法を、実験室環境ごとに異なる条件に対するチップスのQAを交えて紹介します。

担当:株式会社パーキンエルマージャパン

Fコース

In situ ハイブリダイゼーション法の実践

In situハイブリダイゼーション(ISH)法は、組織切片上で特定の遺伝子発現状態とその局在について可視化する方法です。本コースでは、講習会で解説する非放射性ISH法に基づいたプロトコールを用いて実習をして頂きます。具体的には、マウスのパラフィン包埋組織切片を用いて、28S rRNAに相補的な合成オリゴDNAプローブを利用した雑種形成可能なRNAの保存度評価システムの技術を習得していただきます。この28S rRNA検出系は、組織切片上でのRNA保存度の評価・検討のみならず、タンパク質分解酵素処理等の前処理条件の至適化や毎回の実験の陽性対照として、ISH法での結果の再現性と信頼性を担保できる非常に有用な実験系です。長年にわたる私どもの経験を踏まえ、ISH法の具体的な実験のポイントや様々な問題点の解決法について詳細に解説し、初めてISH法を試みようとする研究者の皆様のみならず、経験者の方々にも役立つ技術講習会を実施したいと考えています。

担当:宮崎大学医学部解剖学講座組織細胞化学分野・長崎大学大学院医歯薬学総合研究科生命医科学講座組織細胞生物学分野

Gコース

病理組織検体を使用したin situ ハイブリダイゼーション法の基礎と応用

FISH 法(蛍光in situハイブリダイゼーション法)はゲノムマッピングの技術であり、染色体異常症候群や腫瘍の染色体異常を検査するために導入され、広く使用されています。またFISH 検査は、間期核においても特定の遺伝子座を明瞭に検出できることが特徴で、病型特異的染色体異常が知られている白血病やリンパ腫、固形腫瘍において遺伝子異常を検出し、これを指標にした診断と治療が行われています。例えば、乳がんの約20%では、HER2遺伝子が過剰増幅することが分かっており、FISH法はこのような特定の遺伝子の異常増幅を検出できる技術です。今回はFISH法・CISH法の基本原理から実際の操作方法、検出方法を紹介いたします。

担当:株式会社 常光

Hコース

顕微鏡の基本操作からFISH法、各種免疫染色における画像取得と画像解析(コース名が変更になりました)

光学顕微鏡の正しい使い方から調整方法、明視野観察・蛍光観察における観察方法と画像取得方法について学びます。
更にFISH法解析のための画像取得に必要な顕微鏡知識、操作方法と取得した画像の解析のためのサポートツールを用い実際の画像取得から画像解析を学んで頂きます。
【講習内容】
① 顕微鏡の観察、調整講義 および 実技講習
② 電動顕微鏡における画像取得講義 および 実技講習
③ FISH法における画像解析講義 および 実技講習
④ 画像解析ソフトウェアのご紹介

担当:三谷商事株式会社

Iコース

レーザーマイクロダイセクションにおけるサンプル調整のコツとアプリケーションの紹介

飛躍的な進歩を遂げる分析技術により、遺伝子発現プロファイリング、メタボローム解析などの大量分析が迅速に可能となった現在、その対象となる生体組織からのサンプリングにも質、量、速度が求められています。
一方、近年のレーザーマイクロダイセクションでは、組織切片から細胞群の高速回収はもちろん、硬組織や植物を含む様々な組織の回収が可能となり、多量のサンプリングを必要とするアプリケーションにも最大限に性能を発揮します。目的に応じた組織切片作成方法と、そこからの核酸、タンパク質をはじめとする対象物抽出には、組織の種類や目的ごとに異なったコツが必要になり、現在もなお簡単な手技とはいえません。
今回の講習では、回収後の実験系を視野に入れてレーザーマイクロダイセクションに適した凍結切片作成、固定、染色方法におけるコツを紹介し、レーザーマイクロダイセクション装置によるサンプル回収まで一連の流れをご覧いただけます。

担当:ライカマイクロシステムズ株式会社

Jコース

全自動電気泳動装置による核酸サンプルの品質確認

近年、次世代シークエンス(NGS)解析をはじめとする遺伝学的研究の需要の増加に伴い、結果の信頼性を担保するための情報となる、もとのサンプルの品質確認の重要性が高まっております。また、NGS解析ではライブラリ調製のプロセスの中で、サイズ分布や濃度を確認することも必要です。
核酸の分解度やNGSライブラリのサイズ・濃度は、最終結果に影響する重要な指標で、電気泳動によって測定することが可能です。本コースでは、弊社の全自動電気泳動装置TapeStationを用いたゲノムDNA・調製済みNGSライブラリの電気泳動の実習を通じて、その方法と、論文等でも使用されている、TapeStationで算出される分解度合いの客観的な指標(DIN)などをご紹介致します。

担当:アジレント・テクノロジー株式会社

Kコース

リアルタイムPCRによる遺伝子発現解析のポイント

リアルタイムPCRによる遺伝子発現解析は多くの分野で活用されていますが、サンプル調製や核酸抽出、cDNA合成逆転写反応、内在性コントロール選択を含めて様々なステップで多くの注意点があり、適切に対処しないと有効な結果が得られないのみならず、間違った解釈となるリスクがあります。今回はリアルタイムPCRの実習と合わせてこれらポイントを説明し、良好なデータを安定して得る方法を習得します。また、凍結切片やFFPEサンプル等からの取扱い方法、LiquidBiopsyやデジタルPCRなどの最新の話題を講義で説明し、幅広い遺伝子発現解析の流れを理解することを目指します。

担当:サーモフィッシャーサイエンティフィック ライフテクノロジーズジャパン株式会社

Lコース

FFPE切片からの遺伝子変異解析法

近年、遺伝子解析が幅広い分野で広く実施されるようになってきています。遺伝子解析を実施するにあたり、検体の前処理(DNA抽出)が必要となりますが、検体の取り扱いや手技が解析結果に大きく影響を及ぼします。本コースでは、様々な病理検体を中心にDNA抽出の実習を通して、基本的手技や作業の注意点を解説し、弊社の遺伝子解析装置i-densy(アイデンシー)を用いた遺伝子解析を行います。実験の待ち時間を利用して、検体の取扱いから遺伝子の基礎や測定原理の詳細について説明いたしますので、現在遺伝子解析をされている方のみならず、遺伝子解析の経験のない方へも有益な内容をご提供いたします。

担当:アークレイマーケティング株式会社

Mコース

EGFR変異検査を例としたコンパニオン診断のための遺伝子解析の流れ

近年、分子標的薬の発展に伴い、これまでの検査の領域・科を超えて検査を行うケースが増加しています。
本講演では、そういったケースの一例としてEGFR変異検査にフォーカスします。これまで核酸増幅検査に馴染みのない方を対象として、核酸増幅検査を実施する上での基礎知識、注意点などを実際の検査キットを用いながら解説していきます。実技では、FFPE標本を検体として脱パラフィン・核酸抽出を行いますが、近年注目されている血漿検体を用いたセルフリーDNA(cfDNA)での測定にも触れる予定です。
本講演を通して、核酸増幅検査への理解を深める一助となれば幸いです。

担当:ロシュ・ダイアグノスティック株式会社

Nコース

3次元画像解析の実際

本コースでは解析ソフトAmira6.7を使用した染色標本からの2D/3Dの可視化方法ならびに画像処理と定量評価のワークフローの構築について解説します。セグメンテーション手法の基礎では、インタラクティブなセグメンテーション(領域抽出)ツールの使い方について、セグメンテーションの応用ではワークフローの自動化やレシピとアニメーション作成方法について説明する予定です。お手持ちのデータに関するご相談の時間も設けています。

担当:日本エフイー・アイ株式会社

Oコース

次世代シーケンス がんゲノム解析最前線

次世代シーケンサー(イオントレント)を用いたがんゲノム解析の最新情報をご提供します。がん組織サンプルからの変異検出だけでなく、チェックポイント阻害剤との関連で注目されるTumor Mutation Burden、融合遺伝子の検出やリキッドバイオプシーなどで使用されるキットや解析方法を具体的にご紹介します。後半は次世代シーケンサーのデータを解析するwebサイトで実際に解析操作をして頂き、結果の見かたや重要な変異を絞り込む方法などを解説します。がんゲノム解析にご興味がある方や、実施を検討されている方は是非ご参加ください。

担当:サーモフィッシャーサイエンティフィック ライフテクノロジーズジャパン株式会社

 

 

 

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